夏休みにカブトムシやクワガタ、セミなどの昆虫を飼い、ついにお亡くなりに…と悲しむ季節になってきましたね。そんな時は、思い出にも観察用にもなる標本を作るのがおすすめです。
今回は、簡単な昆虫標本の作り方で、8歳が実際に作ってみたので写真を載せながら紹介します。
目次
カブトムシやクワガタ、セミの昆虫を標本にする方法
昆虫を標本にする方法は主に2つ。ここでは手作りを前提に紹介していきます。
簡単なのは昆虫標本キットで作ること
一番簡単に標本を作れる方法は、100均や楽天などで入手できる昆虫標本キットで作ることです。
標本キットは300円~600円くらいで購入できます。

ちなみに私は、楽天で売っている「フジコン」というメーカーの標本ラボ(540円)を買いました。

あとで手順を紹介しますが、これがめちゃくちゃ良かったです!
標本の虫ピンやマチ針、標本箱で手作りする方法は時間がかかる
標本というと、昆虫にマチ針のようなピンがたくさん刺さっているものをイメージする方もいると思うのですが、いわゆる「ザ標本」を作るには、こまごまとした材料が必要になります。
- 虫ピン
- 標本箱
- 発砲スチロールなどの土台
- ピンセット
- シリカゲルなどの乾燥剤
- 防虫剤 など
ちなみに今季はダイソーにもセリアにも虫ピンなるものは取り扱いがありませんでした(2022年8月月時点)。私のエリアだけかもしれませんが…。
昆虫の標本の作り方!標本キットで8歳がカブトムシで実践してみた
我が家のカブトムシ、命名チョコ君がお亡くなりになったので、子供が標本作りを始めました。
使った昆虫標本キットは標本LABO(ラボ)
標本にしようと決めてから、100均を探しまくったのですが標本キットは見つからず、やっとの思いで見つけたのが楽天市場で売っていた標本LABOというキット。これにして正解だったと思います。
キットに入っているものは以下の6点でした。
- 標本箱、ケース(筒)
- スポンジ台と紙でできた土台
- コーティング剤
- コーティング用の袋(ジップロック)
- ピンセット
- 名前シール
これ以外に必要だったものは、割り箸のみ。親としてはラクチンで助かりました。
最初に標本にダニがつかないように冷凍庫で乾燥する
最初に、死んでしまったチョコ君を見ると体に小さなダニが何匹も見えたので、ふき取ってからティッシュで包み、すぐにジップロックに入れて冷凍庫で乾燥させました。
昆虫標本キットが手元に届くまでの7日間くらい、冷凍庫で眠っていたと思います。ダニを死滅させるためにも、冷凍庫保管は良いそうです。
標本キットには「死後10日目くらいが標本にするのに理想的」だと記載がありました。
冷凍庫から昆虫を出し、汚れをウェットティッシュでふき取る
標本キットも届いたので、1週間目くらいに冷凍庫からチョコ君を取りだし、ウェットティッシュで軽く汚れをふき取りました。冷凍庫に入れていただけあって乾燥している(?)ので、脚を拭く時は力を入れずにすることが重要です。
娘は「ポキッといっちゃいそうで怖い」と言っていました。
冷凍後はドライヤーで解凍して昆虫を柔らかくする
汚れを軽くふき取った後は、ドライヤーをあてて昆虫の体を柔らかくします。割り箸でお腹を軽く押さえながら温風を当てます。
昆虫キットには約2分と記載がありましたが、我が家のチョコ君は冷凍されていたので気持ち長めに、3、4分当てました。
ドライヤーは昆虫から10センチくらい離して当てるのが良いそうです。

昆虫に標本キットのコーティング剤を絡める
昆虫の体を柔らかくしたら、標本キットのジップロックにチョコ君を入れて、上からコーティング剤をすべて流し込みます。袋を回転させたりして、昆虫全体にコーティング剤が絡まればOKです。

標本台(スポンジ)に昆虫の足の爪を引っかけて乾燥(放置)する
コーディング剤に絡まったチョコ君を割り箸で取りだし、スポンジ台に乗せて1時間以上乾燥させます。
コーティング剤をある程度切らないと、昆虫がベッタベタになってしまうので注意です。
また昆虫の手足の爪をスポンジに引っ掛けるように設置するのがポイント。そうすることでケースに縦にして入れても落ちてきません。



コーティングが乾燥したら標本ケースに入れて完成
1時間以上おいてコーティング剤が固まったら、標本キットについているシールに名前や日付を書いて土台に貼り、標本キットのケースに入れて完成です。
カブトムシを標本にする際の羽の広げ方
そのままのカブトムシを標本にするのも良いですが、羽を広げた姿で標本にするのもかっこいいです。



娘が行った羽の広げ方は以下の通り。
- 頭のすぐ下、左右の羽の割れ目あたり(真ん中あたり)を割り箸で軽く押さえる
- 羽が少しだけぷくっと浮くので、ピンセットで片方の羽を持ち上げて横に開く
- もう片方の羽も同じように開く
- お尻についている薄い後ろ羽をピンセットで持ち上げてそっと横に開く
- もう片方の後ろ羽も同じようにそっと横に開く
手順を挙げるほどでもないのですが、要はただそ~っと横に開いてみただけだそうです(笑)。ごめんなさい。

もっとがっつり広げることもできるのですが、標本ケースが筒形なので羽が当たって入らず、この状態でやめました。
乾燥不足?昆虫標本の臭い対策!臭い消しにはエタノールが有効?
標本を手作りすることで気を付けたいのは、腐敗臭などの臭いがするというもの。中には昆虫のお腹あたりにカビが発生したという声も…。原因は乾燥が不十分であることだと言われています。
臭い消し対策で有効とされているものは以下の通りです。実際に行っていないので自己責任でお願いします。
- 70%のエタノールでカビをふき取ってから、アセトンに漬ける
- 標本ケースの中に乾燥剤、防腐剤を入れておく
- エタノールを昆虫の体内に注射する
- 昆虫をお湯に漬ける(熱湯はだめ)
標本になってしまってからでも上記の対策はできるのかわからないのですが、昆虫標本キットで作った我が家のチョコ君は、今のところカビもなく臭いもありません。
そういった意味でも一からすべて手作りで作るのではなく、昆虫標本キットに頼ったほうがいいのかもしれませんね。
100均の昆虫標本キットの注意点・デメリット
この夏、実際に私も100均で昆虫標本キットを探してみましたが、いくつか注意点・デメリットを発見したので紹介します。
セリアには昆虫標本キットがない
セリアに行って聞いてみましたが、昆虫標本キットというものは取り扱いがありません(2022年8月時点)。また標本に使えそうな昆虫ピンや長いマチ針も売っていませんでした。
唯一使えそうなのは、標本箱になりそうな、木でできたコレクションケースです。アクセサリーケースやインテリアケースに使うものだと思います。


標本キットを買ってからのほうが無難。
ダイソーの場合は100均だけど330円、メルカリでは異常に高い
ダイソーの昆虫標本キットは110円ではなく330円です。

また在庫切れであることが多く、メルカリで探した場合は1つ800円以上で売られているなど異常に高いので要注意。
そこまでしなくても良いものが買えるので、焦って購入しなくても大丈夫です。
ダイソーの標本キットはケース(標本箱)が付いていない
ダイソーの昆虫標本キットが手に入ったとしても、標本ケースが付属されていない点は念頭に入れておきましょう。別途標本箱が必要になります。
100均で揃える場合は、先ほど紹介したセリアのインテリアケースがおすすめです。おしゃれに見えますよ。
昆虫の標本はフジコンの標本LABO(ラボ)キットが簡単でおすすめ
今回昆虫好きの娘が、カブトムシのチョコ君を標本にしたいと言ったので、必死に探してたどり着いた標本キットの「標本ラボ」。
実際に標本にすると、簡単だし、仕上がりも立派だしで虫嫌いの私でも「すごーい!」となりました。きっと来年の今頃も、違う昆虫の標本を作るんだろうなと思っています。
標本作りをしようと思っている方、ぜひ試してみてくださいね^^
